作詞:久田鬼石/作曲:若宮万次郎(「欣舞節」の譜)
金烏は西に傾きて 晩霞は鎖す城内の
営所に聞ゆる号令の 喇叭の声は粛々と
響き渡りて厳めしく 条規正しき軍律の
下に集える武士が 冬は撲たれて雪に泣き
夏は撲たれて汗に悩む 故園にまします両親は
いかに過ごさせ玉うらん 飛ぶに翼なき籠の鳥
泳ぐに鰭なき網の魚 拝む写真に朧月
待たれよ暫し待てしばし 今ぞ勤むる国の為
我が大君の御為に 捨つる命は惜むべき
日本刀に村田銃 鍛えに鍛えし五尺の男児
聯隊旗をば前に立ち 降り来る弾丸飛び越えて
清国兵を斬り倒し 四百余州を蹂躙り
偉功を砲煙の中に立て アラビヤ駒に跨りて
金鵄の勲章胸にさげ 意気揚々と歓迎の
拍手の内に帰らなん 故郷の錦ぞ勇ましし
欣舞 々々 々々 愉快 々々